思いつくままに埋めてみよう。近は学校でのキャリア教育などの授業が増え、自分の長所や短所を書き出したり、強みは何かと問われる場面がある。それは進学や就職の面接で大抵聞かれる質問だ。競争に勝ち抜くために無理矢理考える部分も否めないが、さまざまな場面で聞かれるこの質問に、難なく答えられるようになれば随分気がラクになりそうだ。野口さんによれば、サラサラと自分の強みを書き出せる子はわずかで、大抵の場合は弱点の方が先に埋まるという。「授業で書いたことは先生やクラスのみんなに見られる可能性を持っています。もし自分が強みだと思うことを書いて、周りから『違う』と指摘されたら恥ずかしい。そんな気持ちから、確実に誰から見てもそうだよね、絶対に大丈夫というものしか書けないのです。弱点は、周りから否定されても恥ずかしいとは思いませんよね。だから弱点ならスラスラと書けるのに、強みとなると途端に書くのが難しくなります」と野口さん。例えばマラソン大会で3位以内に入っていれば「足が速い」と書けても、に速くないよね、他にもっと速い子いるじゃん、と言われるかもしれないというのが心配という塩梅だ。では、どうしたら自分の強みを見つけられるだろう。 最自分の「強み」が分からない高校生が大多数【例】私は、音楽を聞くのが好きだ。私は、小学生からサッカーを続けている。私は、声が大きい。など【例】彼は、人を笑わせるのが得意なムードメーカーだ。彼女は、やさしくて、いつも私を助けてくれる。などFutureしずおかマスコットキャラクター。静岡生まれ静岡育ち。寒さとスパルタは苦手。スローライフと自然を好む。毎日を楽しく生きるがモットー。静岡の高校生を全力応援する事によろこびを感じている。10位くらいだと少し微妙、そんな取材協力:野口直子さんキャリアカウンセラー。普段は主に大学生の進路や就職に関する相談業務や講師を務める。高校生の就職活動支援の経験もあり、昨年10月に行われたFutureしずおか(高校生と保護者向け)の取組みにも参加。 自分が思う強みに自信が持てない場合は、周囲にいる大人や親しい友人に聞いてみるのも一つだ。自分がすでにできていることは、案外「強みになる」と気づきにくいもの。なぜなら普通にできているそれは自分にとって当たり前で、特別なことではないからだ。でもそれが他者から見れば、とても魅力的に映る場合もある。ワークショップなどでよく行われるのが、その人のいいところを複数の他者が書き出したふせんを、その人のプロフィールカードに貼るというもの。そこで言われたことと、自分の考えている強みが一致するものがあれば、ぜひ自信を持ってアピールしていいだろう。また人から言われた意外な褒め言葉を「意識する」ことで、それが強みに変わっていく場合もある。自分がどんな人間かを上手く言葉にできれば、そこから強みを探し出すこともできる。自分のことを10個の「私は〜」から始まる言葉で自己紹介してみよう。周囲の人(複数)に「紹介文」を3つずつ書いてもらおう。私は、私は、私は、私は、私は、私は、私は、私は、私は、私は、彼(彼女)は、彼(彼女)は、彼(彼女)は、 CHECK SHEET ❷2-12-2「強み」を見つける方法周辺にいる大人や友人が 質問を投げかけてあげる
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